CrowdStrike(CRWD)Q1 FY2027 決算良いが株は売られている

CRWD

CrowdStrikeはサイバーセキュリティのトップ企業で、企業のPCやサーバーをマルウェアや不正アクセスから守るエンドポイントセキュリティを中心に展開しています。
製品の核は「Falcon」プラットフォームで、AIを使ってリアルタイムに脅威を検出・対処するのが特徴です。
2024年7月に起きたFalconのアップデート不具合が原因で世界中のWindowsが大量にブルースクリーンになった事件は記憶に新しいですが、そこから業績も株価もほぼ完全に回復しています。

決算の数字

Q1 FY2027(2026年4月末決算)の発表は6月3日でした。

結果予想
売上$1.39B(+26% YoY)ビート$1.36B
Non-GAAP EPS$1.10 ビート$1.07
ARR$5.51B(+24% YoY)
Net New ARR$256M(+32% YoY・過去最高)
FCF$468M(過去最高)
Billings$1.35B(+18% YoY)ミス

EPS・売上ともにビートで、Net New ARRとFCFは四半期として過去最高でした。通期ガイダンスも売上$5.91〜5.95B・EPS $4.88〜4.96へ引き上げています。
プレスリリースはこちら(BusinessWire)

あわせて4-for-1の株式分割も発表されました。6月25日が基準日で、7月2日から分割後の株価で取引が始まります。

株価の動きと流れ

CRWD週足チャート

決算発表の直前、6月1日に$785.66の史上最高値をつけていました。
そこから決算をまたいで約11%下落、現在は$665〜680前後で推移しています。

下げた主因はBillingsで、+18%の成長は数字としては悪くないですが、アナリスト予想を下回りました。BillingsはARRの先行指標として見られているので、成長鈍化懸念として売られた格好です。
EPS・売上・ガイダンスがすべて良かったのに株が下がるのは典型的なsell the factで、それだけ決算前に期待値が上がりすぎていたともいえます。

AIによる脅威で注目されるセキュリティ企業

CrowdStrikeが最近力を入れているのが「Charlotte AI」というAIアシスタントです。
セキュリティアナリストが手動でやっていた脅威の分類・調査・対応を自動化するもので、トリアージ精度98%以上・アナリスト1人あたり週40時間以上の削減を謳っています。最近はAnthropicやNVIDIA、OpenAI、AWSと組んで「Charlotte AI AgentWorks」というエコシステムを立ち上げ、外部のAIエージェントと連携できる基盤を作っています。

競合ではPalo Alto Networks(PANW)がCortex AgentiXというAIエージェント基盤を展開し、SentinelOne(S)もPurple AIというAIアナリストを出してきています。
「AIで脅威を自動検出・対応する」方向への競争が激しくなっていて、CRWDはその中でリードを保っている位置にいます。

どう考えるか

2024年のブルースクリーン事件で一時$250まで下げた株が$785まで戻したのは素直にすごいです。
決算の中身はNet New ARRの加速(+32%)が特に良くて、新規顧客がしっかり増えていることを示しています。Billings鈍化で売られていますが、契約形態が変わってきている部分もあるので一概にネガティブとも言い切れないです。

セキュリティは企業のAI導入が進むにつれて需要が上がっていくセクターで、どこかで大きく跳ねるタイミングはあると思っています。AIエージェントが社内システムにアクセスするようになれば、それだけ守る範囲も複雑になるので、セキュリティの重要性は上がる一方です。

ただ、今の市場の目線は半導体・データセンターに集中していて、NVIDIAやBroadcomが動く日はそちらに資金が流れていきます。
セキュリティはどちらかというと「地味に強い」カテゴリで、派手なカタリストが出にくいぶん、短期で大きなリターンを取るのは難しいと感じています。
跳ねるのはわかっているが、いつかがわからない銘柄ですね。4分割後は一株$165前後になるので買いやすくはなりますが、焦らず押し目を待つくらいがちょうどいいかもしれません。

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