Vertiv Holdings(ティッカー:VRT)の2026年Q1決算が出ました。売上・EPSともに予想を上回り、通期ガイダンスも上方修正。株価は執筆時点で$368.70と、52週高値を射程内に捉えています。
2026年5月9日時点の株価:$368.70(52週レンジ:$99.44〜$372.00、年初来:+108%)

Vertivとはどんな会社か
Vertivは「データセンターの縁の下の力持ち」です。サーバーそのものは作りませんが、サーバーが正常に動くために必要な電力供給(UPS・変圧器・配電盤)と冷却システム(空冷・液冷)を提供しています。
AIの普及でGPUクラスターへの投資が急増するなか、GPUは従来のCPUより消費電力が大きく発熱量も多い。1ラック当たりの電力密度が数倍に跳ね上がるため、電力・冷却インフラの需要が爆発的に増えています。Vertivはその波をまともに受けている会社です。
地域別では北米が最大市場ですが、欧州・アジアでも積極的に拡販中。液冷(液体冷却)分野でも業界屈指の技術を持っており、NVIDIAのBlackwellアーキテクチャ向け液冷ソリューションのパートナーとして公表されています。
Vertiv(VRT) 26年Q1 決算結果
| 指標 | 実績 | 予想(アナリスト) |
|---|---|---|
| 売上 | $2,650M(前年比+30%) ✅ ビート | $2,500M前後 |
| 調整後EPS | $1.17 ✅ ビート | $1.01 |
| 調整後営業利益率 | 約19%(前年比+2pt) | — |
売上は前年同期比+30%で着地。調整後EPSは予想$1.01に対して$1.17と16%上回るサプライズビートでした。受注残(バックログ)も過去最高水準を維持しており、需要の強さが続いていることがわかります。
公式IRプレスリリース:Vertiv IR
通期ガイダンスの上方修正
| 指標 | 修正後ガイダンス | 前回ガイダンス |
|---|---|---|
| 売上 | $13.5B〜$14.0B | $13.0B〜$13.5B |
| 調整後EPS | $6.30〜$6.40 | $6.00〜$6.20 |
売上・EPSのどちらも前回から切り上がっています。AI向けデータセンター投資の加速を背景に、電力・冷却インフラへの需要が想定以上のペースで伸びているということです。
決算後の株価の動き
Q1決算発表後(2026年5月8日)、株価は時間外で一時+8%超の急騰を見せました。翌営業日も堅調に推移し、$368.70で引けています。52週高値の$372.00まであと$3.3(約0.9%)という水準です。年初来のパフォーマンスは+108%と、S&P500を大幅にアウトパフォームしています。
AI電力インフラの本命として引き続き注目
VRTへの個人的な見方を正直に書きます。
今回の決算で確認できたのは「需要は本物、かつ加速している」ということ。ガイダンスを上方修正した企業が翌期にまた上方修正するパターンは、強いサイクルに入っているときの典型的な動きです。
懸念があるとすれば、株価がすでに大きく上がっていること。年初来+108%、52週で約3.7倍という上昇は相当な成長期待を織り込んでいます。PSRで見ると5〜6倍台、PERは調整後で50倍超。決して割安ではありません。
ただ、AIへのデータセンター投資はハイパースケーラー各社が2026年〜2028年にかけて数百億ドル規模のCAPEXを宣言している状況です。電力・冷却インフラは「注文してすぐ届く」ものではなく、リードタイムが長い。VRTのバックログ(受注残)が過去最高という事実は、この先1〜2年の売上がかなりの程度見えているという意味です。
同じAIインフラ文脈で注目している銘柄(AAOI、COHRなど光インターコネクト勢)と並んで、VRTはポートフォリオに持ち続けたいと思っています。ポジションサイズを大きくするには株価がもう少し落ち着いてほしいところですが、高値掴みのリスクを理解した上で一定のエクスポージャーは維持する方針です。
まとめ
- Q1 2026は売上・EPS双方でビート。通期ガイダンスも上方修正。
- AI向けデータセンターの電力・冷却需要が想定以上のペースで伸びており、受注残は過去最高水準。
- 株価は52週高値圏。バリュエーションは割高感あり、新規参入は分割買いが無難。
- 中長期のAIインフラ投資テーマの中核銘柄として引き続き注目。
それでは、豊かな人生を。



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